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ナミダカラ・ホシダカラ

異榻同夢(いとうどうむ)の友よ / 2015年4月11日~

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無題

 昔 見た アニメーションの、
2つの場面が忘れられない。

脚立の天辺に腰かけた植木屋さんが、

庭木の剪定をしてる粋な職人姿。

もうひとつのは、
その男と妻の、若い日の出会いの情景

たまたま列車に乗り合わせた2人は、
向かい合って座り、車窓からは熱海の海が見えた。

教養ある お嬢さんは、
熱海と言えば、「金色夜叉」の舞台だと、
寛一、お宮の悲恋(尾崎紅葉の小説)を 問わず語り。

それを聞いた青年(学生服姿)は、
突然、怒り出す。

目の前の座にいる娘と、お宮を混同して、
突き飛ばす勢いで、
「お金に目がくらんで、恋人を捨てるなんて最低なのだ!」と怒鳴り、
列車を降りてしまう。

夜の浜辺に座り、青年が涙ぐんでいると、
お嬢さんがやってきて、囁くのだ。

「あなたって、そそっかしいのね」
「私をお宮さんと勘違いして、本気で怒るなんて」
「でもそんなあなたを、好きになってしまったみたい」とかなんとか。

子どもには衝撃的だったけど、
原作がギャグ漫画だったこともあり、
何でもありの世界のこととして、私の記憶に刻まれた。

 
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 昔 聴いたラジオの
寸劇が忘れられない

主人公は、キシタニ・ゴロウ(役者莫迦)
毎回メグミ・トシアキが演じる女に惚れられる

 

「俺はキシタニゴロー、役者莫迦」と言って登場し、

「ゴローちゃん」と女の子に迫られ、いい雰囲気になるのだが、

 

女の子が、うっかり「結婚」を口にすると、

結婚恐怖症の主人公に、その場で手討ちにされる。

ゴルゴ31のように、人の命を奪っておきながら、

「俺はキシタニゴロー、役者莫迦」と気取って去ってゆく。

 

回を重ねるごとに、ゴロウの病は悪化して、

女の子が「結婚」という言葉を口にしただけで、

反射的に発砲したり、水に沈めてしまう。

 

しまいには、女の子が「け」と言ったとたんに、

『バーン』と銃殺していた。

 

そんな酷いドラマが、私は大好きだった。

不幸な結婚の犠牲になる 悲惨な子どもを生み出さない 闇のヒーロー

だったから かもしれない。

 

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