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ナミダカラ・ホシダカラ

異榻同夢(いとうどうむ)の友よ / 2015年4月11日~

伐倒

10月13日 火曜日、夕方のこと
郵便局に向かう途中で、アパートを振り返ったら、
2メートル以上に育っていた、栃ノ木(?)が見えない。

戻って確認したら、隣の軒下に茂っていた雑草や、ケヤキも切り倒されており、
栃ノ木(?)は、半分に切断され、根を張っていたプランターごと、横倒しになっていた。

晴れていて静かな日だった。
竜巻が通っていった……訳では ないと思う。おそらくは管理人さんが、
『通路にあっては ならない障害物』と判断し、切って行かれたのだろう。

直径12センチ程の ポットに収まっている間に、…
高さ30センチ程度の「ポット苗」でいるうちに、…
落葉樹が好きな 山に住む知人に、託そうと思っていたのだけど、
気がついたときには、もう 私の背丈を超えてしまっていた。
樹齢5~6年か?
私には 余裕がなかったのだ。許せ。

照葉樹(鳩森八幡神社などで拾ったドングリ)の苗を残そうとしていた頃、
プランターの中から、自然に芽を出した奴だった。
(豪雪地帯でもないのに、落葉樹なんて、邪魔だ)と、私は困惑した。

とりあえず ビニールポットに移植し、水やりできなくても 枯死しないよう、
土が たくさん盛ってあった プランターの上に載せ、
直射日光の当たらない ブロック塀の裏(通路の端)に置いた。

水なんて、1度もやらなかった気がする。勝手にすくすく育った。
根元は、私の腕くらいの太さになってた。
2年や3年では こうはなるまい。

春に芽吹く 新芽は、
産毛が 白く光って 美しく、触ると ふかふかだった。
こんなに優しいものが、この世にあるのか? てくらい やわらかかった。 
伸びて 天窓に映るようになった姿は いつも揺れていて、私を和ませた。 
 

 
切られた木の、樹冠だったらしいところに、1粒だけ
種子らしいものが出来ていた。
 
とんがったドングリで、ハカマがついていた。
「栃ノ木じゃなか!」ったのね。
コナラ……だった?
  
この木には、生命があった。
私より健やかに、喜怒哀楽を感じる魂も あったのじゃないか?
 
 
 
  
  
  
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