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ナミダカラ・ホシダカラ

異榻同夢(いとうどうむ)の友よ / 2015年4月11日~

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特製弁当

保険代理人の研修生だった頃、売り上げを競うことが日常だった。
ある時、1位の賞品が「アイドル社員の手作り豪華弁当」に決まった。
1ヵ月後、並み居る若手(男子)を差し置いて、私がそれを戴いた。

賞品が「それ」だと知った瞬間に、スイッチが入ったらしい。
「見てみたい、そして 食べたい」
「皆には悪いけど、私が戴きます」

うれしかった。
「人に御飯を作ってもらう」 だけでも、うれしいのに、
本当に豪華で(何種類もの料理が 詰められていて)ビックリした。
とても美味しかった。

ちょっと 切なかったのは、
「白砂糖、精白米、ミネラルゼロの塩化ナトリウム、化学調味料は NG」
「自分で絞め殺せない動物を使うのは、禁忌」
「電子レンジ、圧力鍋は、使わない」
などと、いろいろ考えることが多くて、頭や手が追いつかない自分には、
こう云うもの(お弁当)は、作れそうにないと思ったから。

家の中のことを、ちゃんと出来る人になりたくて、
家政科や料理などを学んだのに、…
あまり身につかなかった気がする。
 
保険代理人の前は、八百屋で働いていた。
それは、料理の素材を扱う仕事だったから、楽しかった。
(保険業界に入ったのは、実家の顧客を守るという目的のため)
(親がやっていなければ、金融・保険業界に迷い込んだりしていない)

八百屋時代に、マクロビオティック料理を習いに行き、
先生の助手になり、…やっと人生が楽しくなりかけた(?)ところで、
研修所 送りとなった。(笑)

でも、今 思うと、向いてない業界に行ったのも 悪くなかった。
みんなのアイドルの お手製弁当を戴けたし。
3年目に出会った上司が 素晴らしい人で、心の傷を1つ解消できた。

以前の私は、歌が上手い男が、大の苦手だった。
(よく私を殴ったり、怒鳴っていた父が、のど自慢だったので)
(怒鳴りまくった後で、酔っ払って、1人だけ上機嫌で、歌ったりしてたから)

それまでは、
男であれば、音痴な人にしか 好意が持てなかった。
でも、苦労人の上司が、
「歌が上手い男の中にも、良い人がいる」 ことを、私に教えてくれた。
 
 
 
 
 
 
 
 

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